障害年金の種類を解説|障害基礎年金と障害厚生年金の違い

「障害年金という制度があることは知っているけれど、自分がどの種類の障害年金に該当するのかわからない」
そのような疑問を持つ方は少なくありません。
障害年金には大きく分けて「障害基礎年金」と「障害厚生年金」の2種類があり、
どちらに該当するかによって受給できる金額や等級が異なります。
じつは障害年金の種類は現在の働き方で決まるわけではありません。判断の基準となるのは「初診日」に加入していた年金制度です。
この点を誤解している方も多く、申請前に正しく理解しておくことが大切です。
この記事では、障害基礎年金と障害厚生年金の違いや、自分がどちらに該当するのかを判断するポイントについてわかりやすく解説します。
障害年金には2種類ある
障害年金は病気やけがによって生活や仕事に支障が生じた場合に支給される公的年金制度で
次の2種類があります。
- 障害基礎年金
- 障害厚生年金
どちらに該当するかは、病気やけがで初めて医療機関を受診した「初診日」に加入していた年金制度によって決まります。
まずはそれぞれの特徴を見ていきましょう。
障害基礎年金とは
障害基礎年金は、国民年金に加入している期間中に初診日がある場合に支給される障害年金です。
主な対象者は次のような方です。
- 自営業者
- フリーランス
- 学生
- 専業主婦(主夫)
- 無職の方(国民年金加入中)
例えば、大学生のときに発達障害や精神疾患で初めて受診した場合や、自営業をしている期間中に病気を発症した場合は、障害基礎年金の対象となる可能性があります。
障害基礎年金で認定される等級は次の2つです。
- 1級
- 2級
3級は設けられていないため、障害の状態が比較的軽い場合は受給対象にならないことがあります。
障害厚生年金とは
障害厚生年金は、会社員や公務員など厚生年金保険に加入している期間中に初診日がある場合に支給される制度です。
対象となる例としては、
- 会社員として勤務中
- 公務員として勤務中
- 厚生年金に加入しているパートや短時間労働者
などが挙げられます。
障害厚生年金の大きな特徴は、障害基礎年金よりも対象範囲が広いことです。
認定される等級は、
- 1級
- 2級
- 3級
の3段階があります。
さらに、3級よりも軽い障害状態であっても一定の条件を満たせば「障害手当金(一時金)」を受け取れる場合があります。
そのため、障害厚生年金は障害基礎年金と比較して手厚い制度といえます。
障害基礎年金と障害厚生年金の違い
1.初診日の加入制度
障害基礎年金は国民年金加入中の初診日が対象です。
一方、障害厚生年金は厚生年金加入中の初診日が対象になります。
最も重要な判断基準がこの「初診日」です。
2.受給できる等級
障害基礎年金は1級・2級のみです。
障害厚生年金は1級・2級・3級があり、さらに障害手当金もあります。
そのため、比較的軽度の障害状態でも受給につながる可能性があります。
3.受給額
障害基礎年金は定額制です。
一方で障害厚生年金は、これまでの給与や加入期間などによって金額が変わります。
一般的には、障害厚生年金の方が受給額が高くなるケースが多い傾向があります。
現在の職業ではなく「初診日」が重要
障害年金の相談で非常に多いのが、
「今は無職だから障害基礎年金ですよね?」
という質問です。
しかし、障害年金は現在の職業で判断する制度ではありません。
例えば、会社員として働いていた頃にうつ病を発症し、その後退職して現在は無職になっていたとしても、初診日が厚生年金加入中であれば障害厚生年金の対象となる可能性があります。
逆に、現在は会社員として働いていても、学生時代に初診日がある場合には障害基礎年金となることがあります。
このように、現在の状況と受給できる障害年金の種類が一致しないケースは珍しくありません。
発達障害や知的障害の場合の考え方
発達障害や知的障害の障害年金では、初診日の考え方が重要になります。
知的障害は原則として出生時からの障害と考えられるため、多くの場合は20歳前傷病として障害基礎年金の対象になります。
また、発達障害についても、幼少期から症状があったケースでは初診日の判断が複雑になることがあります。
そのため、自分だけで判断せず、専門家へ相談することをおすすめします。
まとめ
障害年金には「障害基礎年金」と「障害厚生年金」の2種類があります。
どちらに該当するかは、現在の職業ではなく、初診日に加入していた年金制度によって決まります。
障害基礎年金は国民年金加入中の初診日が対象で、1級・2級が支給対象です。
一方、障害厚生年金は厚生年金加入中の初診日が対象で、3級や障害手当金も設けられています。
障害年金の申請では、初診日の特定や制度の判断が非常に重要です。
自分がどちらに該当するのかわからない場合は、早めに専門家へ相談することでスムーズな申請につながります。

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